GIARI全体
研究:シンポジウム
人間の安全保障シンポジウム:人間の安全保障の過去・現在・未来〜MDGs達成を目指して
2010.07.15
概要
場所:早稲田大学大隈講堂(地図) 主催:外務省、国際連合、早稲田大学(アジア太平洋研究科・グローバルCOEプログラム「アジア地域統合のための世界的人材育成拠点」)
後援:朝日新聞社
※日英同時通訳あり
【※事前登録制】 受付期間:6月21日(月)-7月12日(月)17:00
背景
日本は、人間の安全保障の推進を日本外交の柱の一つとして位置付け、二国間援助や日本が国連に設置した人間の安全保障基金等を通じた支援により、人間の安全保障の実現に努めています。また、国際社会における人間の安全保障概念の普及のため、緒方貞子現国際協力機構理事長が共同議長を務める人間の安全保障委員会への支援や、人間の安全保障フレンズ会合を立ち上げるなど、人間の安全保障の推進において国際社会で主導的な役割を果たしています。
このような日本の努力もあり、近年の国連やG8、ASEANといった国際会議の文書では、人間の安全保障についての記述が盛り込まれるようになってきています。本年4月には、日本の積極的な働きかけの結果、人間の安全保障に関する国連事務総長報告が発表され、5月には国連総会において初めて人間の安全保障に関する公式討論が開催されました。
また、様々な国際機関や地域機構、NGOも、人間の安全保障の実現を目指した支援活動を積極的に行っています。さらに、世界経済フォーラムにおいても人間の安全保障をグローバルな安全保障のための概念として取り上げられるなど、人間の安全保障は、グローバル化する現代の国際社会が直面する課題に効果的に対処する概念として国際社会において広く認識・議論されるようになってきています。
本年は、日本が人間の安全保障を外交の柱と位置付けてから10年目の年に当たります。この節目の年に開催する今回のシンポジウムでは、人間の安全保障の普及・実現に携わってきた緒方貞子国際協力機構理事長他、人間の安全保障委員会委員や、ムーサ・アラブ連盟事務総長等の地域機構関係者、マロック・ブラウン世界経済フォーラム副会長、国連関係者などを迎え、人間の安全保障の歴史・これまでの取組について評価するとともに、特にミレニアム開発目標(MDGs)達成に向け、地域機構や国際機関、開発金融機関、そして日本が果たすべき役割について議論する予定です。
プログラムの概要
第1部人間の安全保障の歴史やその意義、国連機関などにおいてどのような取組が行われてきたのか、研究者の視点からみた人間の安全保障などについて、緒方人間の安全保障委員会共同議長やナンビアール国連官房長等からお話をいただきます。また、来場者からの質問も受け付けます。
第2部地域機構のリーダーに人間の安全保障実現に向けた取組についてお話をいただいた後、国連機関や国際開発金融機関幹部や第1部のプレゼンターなども交えて、人間の安全保障の一層の推進に向けた方策、日本の役割などについて活発な討論を行います。
出席者
- 緒方貞子: 人間の安全保障委員会共同議長・諮問委員会議長・JICA理事長
- ウィジャヤ・ナンビアール: 国連官房長(予定)
- マーク・マロック・ブラウン: 世界経済フォーラム(WEF)副会長(元UNDP総裁)
- 勝間靖: 早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授
- フレネ・ジンワラ: 人間の安全保障委員会委員(元南ア下院議長)
- ヒルデ・ジョンソン: UNICEF事務局次長(元ノルウェー国際開発担当大臣)
- ラケーシュ・ナンギア: 世界銀行人間開発ネットワーク戦略・業務局長
- 福田=パー・咲子: ニュースクール教授(元UNDP「人間開発報告書」部長)
- ヨハン・セルス: UNHCR駐日事務所長
プログラム
13:30-13:45 開会の辞
- 西村智奈美 外務大臣政務官による挨拶
- 潘基文国連事務総長によるビデオ・メッセージ
- 内田勝一早稲田大学副総長による挨拶
13:45-15:00
第1セッション 「人間の安全保障の今日的意義」
- 緒方貞子(人間の安全保障委員会共同議長・国際協力機構理事長)
「現在の国際社会における人間の安全保障の意義・重要性」 - キショレ・マンデャン国連事務総長室課長
「国連における人間の安全保障」 - マーク・マロック・ブラウン世界経済フォーラム副会長
「世界経済フォーラムにおける人間の安全保障」 - ヒルデ・ジョンソンUNICEF事務局長
「人間の安全保障の実現」 - 勝間靖早稲田大学教授
「研究者の視点から見た人間の安全保障」
*発表資料(ppt)[3877KB] - 14:30-15:00
質疑応答
15:15-16:50
第2セッション 「人間の安全保障の実現 〜その方策と方向性」
- 15:25-16:30 福田・パー・咲子 ニュースクール教授
- 15:30-16:20 討論
緒方貞子 JICA 理事長、キショレ・マンデャン 国連事務総長室課長、マーク・マロック・ブラウン 世界経済フォーラム副会長、福田・パー・咲子 ニュースクール教授、ヨハン・セルス UNHCR 駐日代表、ラケッシュ・ナンギア 世銀局長、杉山晋輔 外務省地球規模課題審議官、脇阪紀行 朝日新聞論説委員 - 16:20-16:50 質疑応答
16:50-17:00 まとめ
17:00 閉会の辞
写真
関連リンク
- asahi.com(朝日新聞社):「人間の安全保障シンポ」主な参加者の発言要旨 - 国際a>
- 外務省: 人間の安全保障シンポジウム「人間の安全保障の過去・現在・未来〜MDGs達成を目指して〜」(平成22年7月15日)